大樋焼（おおひやき）は、石川県金沢市で江戸時代初期から続く伝統的な陶器で、特に茶陶（茶の湯に用いられる焼き物）として知られています。
京都の楽焼（らくやき）の技術を継承しつつ、独自の発展を遂げた「楽焼の脇窯」として、日本を代表する名窯の一つです。

産地
石川県金沢市
器の種類　
種類ごとの説明
  • 陶器
主な特徴
飴釉（あめゆう）
大樋焼の最大の魅力は、その独特な色合いの釉薬（ゆうやく）である「飴釉」です。
色合い:
重厚で深みのある飴色（茶褐色や赤黄色）に発色し、しっとりとした艶と温かみのある陶肌が特徴です。
背景:
初代長左衛門が京都の楽家から黒釉・赤釉の使用を禁じられたため、独自に工夫してこの飴釉を完成させました。
手びねり（轆轤不使用）
大樋焼は、楽焼と同じく轆轤（ろくろ）を一切使わず、全て手びねりとヘラのみで成形されます。
製法:
土作りから本焼きまで一貫して手作業で行われます。
風合い:
この製法により、作品は素朴で力強く、独特の温かみと軽やかさ、柔らかい口当たりを持ち、茶人に珍重されています。
「大樋長左衛門」の世襲
大樋焼は、初代から現代まで、代々「大樋長左衛門」の名を襲名し、その伝統と技術を継承しています。
歴代:
特に十代大樋長左衛門（大樋年朗、後の大樋陶冶斎）は、伝統を守りながら現代的な造形活動も行い、文化勲章を受章するなど高い評価を受けました。現在は十一代大樋長左衛門（大樋年雄）が継承しています。
窯元（主に過去にお取り扱いした作品の窯元を掲載）
大樋焼について詳しく説明しているサイト （外部サイトに遷移します）

その他の焼きものの種類

あ行
か行
さ行
た行
は行
ま行
や行
ら行
わ行