色絵磁器(いろえじき)は、焼成した白い磁器の表面に、赤、緑、黄、紫などの上絵の具で模様や絵画を描き、再度窯で焼き付けた磁器のことを指します。日本の陶磁器の中でも、特に華やかで装飾性の高い分野として発達しました。 色絵磁器の最大の特徴は、焼き上がった白い磁器の表面に、鮮やかな色で絵付けを施し、再び焼成するという製法が生み出す華やかで絵画的な美しさです。
- 産地
- 石川県、佐賀県など
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器の種類 器の種類の説明
陶磁器とは、陶器と磁器の総称で、粘土や陶石を成形し焼いた焼き物です。
一般的には、土器、陶器、炻器(せっき)、磁器の4種類に分けられます。- 土器
- 陶磁器の最古の形態で、素焼きの器物です。可塑性に富む粘土を原料とし、縄文式、弥生式、土師器、須恵器などが挙げられます。
- 陶器
- 粘土(陶土)を主原料とし、比較的低い温度(900~1200℃程度)で焼成されます。吸水性があり、ぽってりとした温かみのある風合いが特徴です。
- 磁器
- 陶石(長石や珪石などの石を粉砕したもの)を主原料とし、高温(1300℃以上)で焼成されます。吸水性がなく、硬く、叩くと金属のような澄んだ音がし、透光性があるのが特徴です。
- 炻器(せっき)
- 陶器と磁器の中間的な性質を持ち、陶土より鉄分を多く含む粘土を使用し、比較的高い温度で焼成されます。吸水性が低く硬質ですが、透光性はありません。
- 磁器
- 主な特徴
- 鮮やかで多彩な色彩表現
色絵磁器は、焼成後の磁器に上絵の具(うわえのぐ)という特殊な顔料で絵付けをします。この上絵の具は、比較的低温(約700~850℃)の上絵窯で焼き付けるため、陶磁器の顔料では出しにくい赤や金、鮮やかな緑や黄色など、多彩で発色の良い色を表現できます。これにより、白磁や染付(青一色)にはない、華やかで豪華な色彩表現が可能になります。
- 絵画的な立体感と光沢
上絵の具は、釉薬の上に乗った状態で焼き付くため、絵付けされた部分がわずかに盛り上がり、立体感が生まれます。また、光沢のある上絵の具は、筆遣いの繊細さや色の濃淡を際立たせ、まるでキャンバスに描かれた絵画のような装飾性と芸術性を高めます。
- 「二度焼き」による工程の複雑さ
色絵磁器は、まず高温で磁器の本体を焼き上げる「本焼き」を行い、その後に上絵付けと「上絵焼き」を行うため、最低でも二回の焼成が必要です。この手間のかかる工程を経ることで、磁器の硬さと耐久性、そして上絵の鮮やかさという両方の特質を兼ね備えることができます。
- 窯元(主に過去にお取り扱いした作品の窯元を掲載)
- 色絵磁器について詳しく説明しているサイト (外部サイトに遷移します)
その他の焼きものの種類
- あ行
- 有田焼(ありたやき) - 佐賀県
- 伊賀焼(いがやき) - 三重県
- 伊万里焼(いまりやき) - 佐賀県
- 色絵磁器(いろえじき) - 石川県佐賀県
- 越前焼(えちぜんやき) - 福井県
- 大樋焼(おおひやき) - 石川県
- 織部焼(おりべやき) - 岐阜県
- か行
- 笠間焼(かさまやき) - 茨城県
- 唐津焼(からつやき) - 佐賀県
- 京焼・清水焼(きょうやき・きよみずやき) - 京都府
- 九谷焼(くたにやき) - 石川県
- 小石原焼(こいしわらやき) - 福岡県
- 高麗陶磁(こうらいとうじ) - 韓国
- さ行
- 薩摩焼(さつまやき) - 鹿児島県
- 信楽焼(しがらきやき) - 滋賀県
- 志野焼(しのやき) - 岐阜県
- 吸坂焼(すいさかやき) - 石川県
- 瀬戸焼(せとやき) - 愛知県
- 相馬焼(そうまやき) - 福島県
- た行
- 高取焼(たかとりやき) - 福岡県
- 丹波焼(たんばやき) - 兵庫県
- 津軽烏城焼(つがるうじょうやき) - 青森県
- 壺屋焼(つぼややき) - 沖縄県
- 常滑焼(とこなめやき) - 愛知県
- 砥部焼(とべやき) - 愛媛県
- は行
- 萩焼(はぎやき) - 山口県
- 波佐見焼(はさみやき) - 長崎県
- 平戸焼(現:三川内焼)(ひらどやき げん:みかわちやき) - 長崎県
- 備前焼(びぜんやき) - 岡山県
- ま行
- 眞葛焼(まくずやき) - 神奈川県
- 益子焼(ましこやき) - 栃木県
- 美濃焼(みのやき) - 岐阜県
- 妙高焼(みょうこうやき) - 新潟県
- や行
- 温泉津焼(ゆのつやき) - 島根県
- ら行
- 楽山焼(出雲焼)(らくざんやき) - 島根県
- 楽焼(らくやき) - 京都府
- 李朝陶磁器(りちょうとうじき) - 韓国
- わ行
- 輪島塗(わじまぬり) - 石川県