楽焼は、日本の陶磁器の技法の一つで、主に茶碗などの茶道具に用いられます。その最大の特色は、ろくろを使わず手で形を作る「手捏ね(てづくね)」の技法と、素焼きした器を窯から出して直接釉薬を施し、再び窯に入れて焼き上げるという独特の焼成方法です。

産地
京都府
器の種類 
  • 陶器
主な特徴
手捏ね
楽焼の器は、ろくろを使わずに手で成形するため、作家の個性がそのまま形に表れます。
素朴な風合い
低温で焼成されるため、土の持つ柔らかな風合いや温かみが残り、吸水性があります。
黒楽と赤楽
楽焼には代表的な種類が2つあります。
黒楽(くろらく):
酸化鉄を主成分とする釉薬を使い、還元焼成することで、漆黒の光沢と深みのある色合いを出します。
赤楽(あからく):
酸化鉄を含む赤い釉薬を使い、酸化焼成することで、柔らかく温かみのある赤色に焼き上がります。
「一碗一作」
楽焼は、一つひとつの作品が作者の手によって丁寧に作られることから、その一つひとつが唯一無二の存在として尊ばれます。