織部焼(おりべやき)は、岐阜県(旧美濃国)で焼かれた陶器で、日本の陶芸史において最も革新的で大胆な焼き物の一つです。
特に安土桃山時代末期(慶長年間、1605年頃〜)に、大名茶人である古田織部(ふるた おりべ)の指導(「織部好み」)のもとで創始・発展し、当時の茶の湯の世界に斬新な美意識をもたらしました。
- 産地
- 岐阜県(旧美濃国)
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器の種類 器の種類の説明
陶磁器とは、陶器と磁器の総称で、粘土や陶石を成形し焼いた焼き物です。
一般的には、土器、陶器、炻器(せっき)、磁器の4種類に分けられます。- 土器
- 陶磁器の最古の形態で、素焼きの器物です。可塑性に富む粘土を原料とし、縄文式、弥生式、土師器、須恵器などが挙げられます。
- 陶器
- 粘土(陶土)を主原料とし、比較的低い温度(900~1200℃程度)で焼成されます。吸水性があり、ぽってりとした温かみのある風合いが特徴です。
- 磁器
- 陶石(長石や珪石などの石を粉砕したもの)を主原料とし、高温(1300℃以上)で焼成されます。吸水性がなく、硬く、叩くと金属のような澄んだ音がし、透光性があるのが特徴です。
- 炻器(せっき)
- 陶器と磁器の中間的な性質を持ち、陶土より鉄分を多く含む粘土を使用し、比較的高い温度で焼成されます。吸水性が低く硬質ですが、透光性はありません。
- 陶器
- 主な特徴
- 鮮烈な色彩:緑釉(織部釉)
- 織部焼の代名詞とも言える、鮮やかな緑色の釉薬(織部釉)が最大の特徴です。これは、透明釉に酸化銅を呈色剤として加えることで発色させます。
- 掛け分け:
- この緑釉を大胆に器の一部に掛け分けたり、透明な釉薬や鉄絵と組み合わせる「片身替わり」の技法が多用されます。
- 歪んだ造形:沓形(くつがた)
- 従来の円形を基本とした茶碗とは異なり、わざと歪ませたり、非対称な形にしたりする造形が好まれました。
- 沓形茶碗:
- 代表的なのが、口縁が波打ち、側面が大きく歪んで履物(くつ)のような形をした「沓形(くつがた)茶碗」です。この歪みは、茶道における「へうげもの(ひょうげもの)」(おどけた、ふざけた)という美意識を体現しています。
- 斬新な文様
- 自然のモチーフ(草花など)に加え、幾何学文様(市松模様、格子、ひし形など)や抽象的な文様を多く取り入れた点が画期的です。
- 表現:
- 鉄釉(黒い顔料)で力強く、自由闊達な筆致で描かれ、当時の流行や遊び心が反映されています。
- 窯元(主に過去にお取り扱いした作品の窯元を掲載)
- 織部焼について詳しく説明しているサイト (外部サイトに遷移します)
その他の焼きものの種類
- あ行
- 有田焼(ありたやき) - 佐賀県
- 伊賀焼(いがやき) - 三重県
- 伊万里焼(いまりやき) - 佐賀県
- 色絵磁器(いろえじき) - 石川県佐賀県
- 越前焼(えちぜんやき) - 福井県
- 大樋焼(おおひやき) - 石川県
- 織部焼(おりべやき) - 岐阜県
- か行
- 笠間焼(かさまやき) - 茨城県
- 唐津焼(からつやき) - 佐賀県
- 京焼・清水焼(きょうやき・きよみずやき) - 京都府
- 九谷焼(くたにやき) - 石川県
- 小石原焼(こいしわらやき) - 福岡県
- 高麗陶磁(こうらいとうじ) - 韓国
- さ行
- 薩摩焼(さつまやき) - 鹿児島県
- 信楽焼(しがらきやき) - 滋賀県
- 志野焼(しのやき) - 岐阜県
- 吸坂焼(すいさかやき) - 石川県
- 瀬戸焼(せとやき) - 愛知県
- 相馬焼(そうまやき) - 福島県
- た行
- 高取焼(たかとりやき) - 福岡県
- 丹波焼(たんばやき) - 兵庫県
- 津軽烏城焼(つがるうじょうやき) - 青森県
- 壺屋焼(つぼややき) - 沖縄県
- 常滑焼(とこなめやき) - 愛知県
- 砥部焼(とべやき) - 愛媛県
- は行
- 萩焼(はぎやき) - 山口県
- 波佐見焼(はさみやき) - 長崎県
- 平戸焼(現:三川内焼)(ひらどやき げん:みかわちやき) - 長崎県
- 備前焼(びぜんやき) - 岡山県
- ま行
- 眞葛焼(まくずやき) - 神奈川県
- 益子焼(ましこやき) - 栃木県
- 美濃焼(みのやき) - 岐阜県
- 妙高焼(みょうこうやき) - 新潟県
- や行
- 温泉津焼(ゆのつやき) - 島根県
- ら行
- 楽山焼(出雲焼)(らくざんやき) - 島根県
- 楽焼(らくやき) - 京都府
- 李朝陶磁器(りちょうとうじき) - 韓国
- わ行
- 輪島塗(わじまぬり) - 石川県