志野焼(しのやき)は、岐阜県(旧美濃国)多治見市周辺を主産地とする日本の代表的な陶器です。特に、日本の陶芸史上、白い釉薬を本格的に使用した最初の焼き物として知られ、桃山時代(16世紀後半)の茶の湯文化とともに発展しました。
志野焼は、その独特の白い釉薬の美しさと、焼成によって生まれる「火色」や「柚子肌」といった自然の景色が最大の魅力です。
- 産地
- 岐阜県(旧美濃国)多治見市周辺
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器の種類 器の種類の説明
陶磁器とは、陶器と磁器の総称で、粘土や陶石を成形し焼いた焼き物です。
一般的には、土器、陶器、炻器(せっき)、磁器の4種類に分けられます。- 土器
- 陶磁器の最古の形態で、素焼きの器物です。可塑性に富む粘土を原料とし、縄文式、弥生式、土師器、須恵器などが挙げられます。
- 陶器
- 粘土(陶土)を主原料とし、比較的低い温度(900~1200℃程度)で焼成されます。吸水性があり、ぽってりとした温かみのある風合いが特徴です。
- 磁器
- 陶石(長石や珪石などの石を粉砕したもの)を主原料とし、高温(1300℃以上)で焼成されます。吸水性がなく、硬く、叩くと金属のような澄んだ音がし、透光性があるのが特徴です。
- 炻器(せっき)
- 陶器と磁器の中間的な性質を持ち、陶土より鉄分を多く含む粘土を使用し、比較的高い温度で焼成されます。吸水性が低く硬質ですが、透光性はありません。
- 陶器
- 主な特徴
- 日本初の白い焼き物
- それまで日本の陶器は素地の土の色を活かしたものが主流でしたが、志野焼は、白を基調とした焼き物として登場しました。これは、当時の茶人たちが珍重していた中国の白磁や朝鮮の粉引などに触発され、美濃の陶工が独自に開発した成果です。
- 白い釉薬(長石釉)
- 主成分:
- **長石(ちょうせき)**という鉱物を砕いてつくった釉薬(志野釉)を厚くかけるのが特徴です。
- 質感:
- 焼き上がると、乳白色の柔らかな肌合いとなり、厚くかかった部分は雪が積もったような、ぽってりとした温かい質感を持ちます。
- 柚子肌(ゆずはだ):
- 釉薬の表面に小さな穴や細かな貫入(ひび割れ)が多数でき、それが柚子の皮のように見えることも大きな特徴の一つです。
- 緋色(ひいろ)と火色(ひいろ)
- 窯の中で炎の当たり具合や釉薬の薄い部分、特に器の口縁や釉薬の途切れた部分などに、土に含まれる鉄分が酸化することで、淡い朱色や紅色の斑点や筋が現れます。この温かい赤みを帯びた景色を「緋色(火色)」と呼び、志野焼の大きな見どころとなっています。
- 窯元(主に過去にお取り扱いした作品の窯元を掲載)
- 志野焼について詳しく説明しているサイト (外部サイトに遷移します)
その他の焼きものの種類
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